当Wikiは「どうぶつの森」をはじめ、当方が好きなものについて気まぐれに綴ってゆくWikiです。

今、子供達の間であるアニメが流行っていた。
ウサギの少年が雷に打たれて魔法を使えるようになり、街で起こる大事件を解決していくアニメ「魔法少年ラビー」だ。

学校でもその話題で持ち切りだ。
ペーター「いいな〜。ボクも魔法を使ってみたいよ〜。」
レム「ペーターくんは魔法が使えるようになったら、何がしたいの?」
ペーター「うーんとね…!美味しい物をたくさん食べる!レムくんは?」
レム「ボクは…ナイショ…////////(ペーターくんを独り占めしたいだなんて言えない…)」
ペーター「ミッチェルくんは?」
ミッチェル「ボ、ボク!?ボクは…悪を滅ぼしたいな。」
そこへジャックが口を挟んだ。

ジャック「魔法なんて使えるはずないさ!この世にそんなものは存在しないのさ!」
ペーター「なーんだ使えないのか…残念……。」
ミッチェル「そんなこと言わないでよ!ボクも雷に打たれたら魔法使えるかな…。」
ジャック「馬鹿なことを考えるのはやめたまえ!さて、ボクは次の算数の予習をしなければいけないから、静かにしていてくれたまえ。」

放課後
レム「なんか降り出しそうだね・・・。」
ペーター「昨日の天気予報では今日は一日いい天気だって言ってたのに!」
ミッチェル「降る前に帰ろ!」

しかし、雨は待ってくれなかった。土砂降りの雨が3人をずぶ濡れにした。
分かれ道で3人は別れた。
ミッチェル「早く帰ってシャワー浴びちゃおっ!」
この数秒後、ミッチェルに悲劇が訪れた。
雷がミッチェルに直撃したのだ。
ミッチェル「ぎゃあああああーっ!!!
ミッチェルは気を失い、その場に倒れてしまった。

ミッチェル「うっ・・・。あれ、ボク?」
目を覚ますと雨は止んでおり、辺りは暗くなっていた。
ミッチェル「なんか身体がムズムズするなぁ・・・。」
身体に違和感を感じながらミッチェルは家路を急いだ。

〜ミッチェルの家〜

ミッチェル「さぁさ、シャワー、シャワー♪」
ミッチェルは脱衣所へ向かった。
鼻歌を歌いながら、身体を洗う。
ふと鏡を見ると、おでこに稲妻の傷ができていることにミッチェルは気が付いた。
ミッチェル「こんな傷、いつの間にできたんだろ・・・?」
ミッチェルはある事を思い出した。魔法使いになったラビーもおでこに稲妻の傷が出来ていた事を思い出したのだ。
ミッチェル「まさかね・・・稲妻の傷なんて偶然だよね・・・。」
あまり気にとめることなく、彼はシャワーを浴び終え、自室へ向かった。

ミッチェルは学習机に向かうと、今日の宿題にとりかかった。
ミッチェル「うへぇ〜、算数はニガテなんだよぉ〜!」
ところが、プリントに書かれた数式を見た途端、頭の中に次々と計算式が浮かび上がってくるのを感じた。
ミッチェル「えっ、こ、これって・・・!?」
ミッチェルは算数の問題をスラスラと解き終えた。
ミッチェル「終わったー!!」

宿題を終え、ミッチェルはリビングでテレビを付けた。
その時間帯は刑事ドラマが放送されていた。

ミッチェル「この殺人事件の犯人、誰なんだろ?」
するとまた、ミッチェルの頭の中に犯人像が思い浮かんだ。
ミッチェル「えっ?犯人は被害者の友人・・・?」
ドラマを見続けていると刑事が関係者を崖の近くに集めて、事件の過程を説明していた。
ミッチェルはドキドキしながら見ていた。
そして、刑事がある人物を指差した。そう犯人は、ミッチェルの頭の中に浮かんだ犯人像と一致していた。
ミッチェル「凄い・・・犯人当たっちゃった・・・。」

ミッチェル「スゴイよボク・・・まさかさっきの雷に打たれたせいで魔法使いになっちゃった?」
ミッチェルはラビーが唱えていた呪文を唱えてみることにした。
ミッチェル「ケッハモヌカゥケッハモヌカウ」
すると、食卓テーブルの上にあったコーヒーカップが宙に浮いたではないか。
ミッチェル「・・・・!!?」
ミッチェル「ま、まさか本当にボクが魔法使いに!?ジャックくんは魔法なんか存在しないって言ってたけど・・・。存在したじゃん!」
その時、臨時ニュースが流れた。
アナウンサー「臨時ニュースです。○○町のコンビニまめつぶで強盗が発生しました。犯人は今もなお逃走をしています。近隣住民の皆様は厳重に戸締りをしてください。繰り返します。○○町のコンビニまめつぶで・・・」
ミッチェル「○○町!?うわぁ〜。隣町じゃん・・・。」
ミッチェルは玄関の戸締りをした。
ミッチェル「もしかして逃走中の犯人って、またチョモランさんかな・・・?」
その時、ドアを叩く音がした。
ミッチェルは思わずドアを開けてしまった。
???「静かにしねぇと、この刃物がお前の喉を裂くことになるぞ!」
その犯人は目付きが悪く、左目の上に傷がある豚だった。
ミッチェルは馬鹿な事をしたと後悔した。
???「お前は今から人質だ。逃げようなんて思うなよ。」
ミッチェル「は、はい・・・。」
ミッチェルは犯人に両手を紐で縛られてしまった。
???「おい、なんか食わせろ。」
ミッチェル「冷蔵庫にプリンがあります・・・。」
???「プリンだと!?てめぇ、舐めてんのかっ!!」
ミッチェル「えっ・・・。」
???「俺は卵アレルギーだから、プリンは食えねえんだよ。」
ミッチェル「ご、ごめんなさいっ!命だけは助けて下さい!!」
???「じゃあ、脱げ。」
ミッチェル「えっ?」
犯人はミッチェルの両手を縛っていたヒモを解いた。
???「何してやがる!さっさと脱げよ!」
ミッチェルは怯えながら服を脱ぎ始めた。
???「な、なんだ!てめえ女じゃねえのか!」
ミッチェル「ボクは男の子です・・・。」
???「この際、どっちでも良いわ!」
犯人はミッチェルをソファーに倒すとミッチェルの尻を眺めた。
???「フッ・・・!なかなか良いケツしてんじゃねえか!」
ミッチェル「お尻は勘弁して下さい!」
だが、犯人も既に全裸の状態だった。
???「ヘッヘッヘへッ・・・。俺のはもうはち切れそうだぜ!まんねん」
ミッチェルは犯人の口癖に聞き覚えがあった。
そう、彼はTHKに出演している教育評論家でよく「この親にして この子あり」と座右の銘を口にしていたのだ。
ミッチェル「あなたは、もしかしてグレオさん?」
グレオ「なんだ、お前、オレの名前知ってんのか?そりゃあ、そうだ。オレは教育評論家だからな!」
ミッチェル「あなたの父親も確か強盗をして、逮捕された前歴がありましたよね?」
グレオ「随分、詳しいじゃねえか!親父が強盗で逮捕されたのはまだオレが乳母車に乗ってた時なんだけどな。」
ミッチェル「それで・・ボクをどうする気なんですか!?」
グレオ「そうだなぁ〜。せっかくだし1発お楽しみと行こうじゃねえか!」
ミッチェル「お、お尻は勘弁してください!」
グレオ「お前が女だったらケツじゃなくて済んだんだがな〜。」
グレオはギンギンになったペニスを無理矢理、ミッチェルのアヌスに挿し込んだ。
ミッチェル「あっ・・・あんっ・・・!!」
グレオ「なんだよ、お前。男なのに男で感じてんのか!」
ミッチェルのペニスもギンギンに上を向いて硬直していた。
グレオ「顔の割には立派なモン持ってんだな。さすが、ヒトは見かけに寄らないな。」
ミッチェルはある事を思いついた。リビングのテーブルの上にスマホを置いておいたのだ。
ミッチェル「(警察に通報しよう!)」
ミッチェルはグレオにバレぬよう、スマホに手を伸ばしたが、すぐにバレてしまった。
グレオ「おっーと!警察に電話しようとか思ってんじゃないだろうな。」
グレオにスマホを取り上げられてしまった。
だが、ミッチェルは諦めない。
ミッチェルは心の中で強く念じた。
グレオ「あぎゃあっ!!?手が、手が痛てぇぇぇっ!!!」ギリギリ
グレオはスマホを手放してしまった。
ミッチェル「今だっ!!」
ミッチェルはスマホを掴んだ。
だが、すかさずグレオがナイフをかざして飛びかかってきた。
グレオ「んの野郎ぉぉっ!!!」
ミッチェル「(もうダメだ・・・!)」
と思った、その時だった。
ミッチェル「ここは・・・ボクの部屋?」
ミッチェルは自室に瞬間移動したのだ。
グレオ「おいガキッ!どこへ行きやがった!!とうとうオレ様を怒らせたようだな・・・!!」」
グレオが階段を上がってくる。
ミッチェル「そうだ!警察に通報しないとっ!!」
ミッチェルは警察に通報した。
グレオ「おいっ!開けろっ!そこにいんのは分かってんだぞ!!!」
グレオはミッチェルの部屋のドアを乱暴に蹴ったり叩いている。
ミッチェル「なんとか大人しかさせないと!」
ミッチェルは本棚から「魔法使いラビー」の本を取り出して、あるページを開いた。
そのページには主人公ラビーがアニメで唱えた呪文の一覧が書かれているのだ。
ミッチェル「えっと・・・!えっと・・・!確か第6話で泣き止まない赤ちゃんを寝かしつけた呪文は・・・。あった!」
ミッチェル「ツダソハコルネ!ツダソハコルネ!」
呪文を唱えた直後、ドアを乱暴に叩く音が止んだ。
ドアを恐る恐る開けると、そこにはぐっすり眠るグレオがいた。
ミッチェル「よしっ!今のうちに!」
ミッチェルはグレオの身体を縄で拘束した。
数分後、警察がやってきた。
おまわりさんA「警察です!怪我はありませんか!?」
おまわりさんB「犯人はどこですか?」
ミッチェル「犯人はリビングに寝かせてあります。どうぞ連行してください!」
グレオは警察署に連行されることも知らずにパトカーに乗せられた。

翌日、学校にて

ジャック「おい!昨日の臨時ニュース見たか?」
レム「うん!見た。怖いね・・・。」ガクガク
ペーター「でも、朝のニュースで逮捕されたって言ってたよ。」
ジャック「そうそう。なんか犯人は逃げ込んだ家で眠った状態で警察に捕まったらしいね。」
レム「ミッチェルくん、なんか様子が変だけど大丈夫?」
ミッチェル「えっ?あっ、うん。いやぁ、まさか隣町だったから驚いちゃった!」
放課後
ミッチェル「レムくん、ちょっと良い?」
レム「どうしたの、ミッチェルくん?」
ミッチェル「ボクね、魔法が使えるようになったんだ!」
レム「もうミッチェルくんったら!嫌だな〜!いくらアニメの影響とは言え、魔法が本当に使えるだなんて!」ケラケラ
ミッチェル「本当なんだって!ほら、これが証拠さっ!」
ミッチェルはレムにおでこの傷を見せた。
レム「こ、これは・・・!!ラビーと同じ稲妻の傷!」
ミッチェル「ボクもラビーと同じように雷に打たれて、この傷ができたんだ!」
レム「ス、スゴイ偶然だね!」
ミッチェル「さらに凄いのがね、昨日のコンビニ強盗の犯人、ボクの家に押し入ってさ。」
レム「ええっ!?よく無事だったね。じゃあ、犯人が眠ってたのって・・・。」
ミッチェル「ボクが呪文で眠らせたのさ!」ドヤッ
レム「本当に・・・!!スゴイ!!」
ミッチェル「それでさ、今日は街のパトロールしようと思うんだ!」
レム「良いね!悪い人がいたら、ミッチェルくんの魔法で退治しよう!」
ミッチェルとレムは駅前にやって来た。
ミッチェル「商店街の方に行ってみよう!」
レム「うん!……あっ、すみません!」
レムは1人の女性とぶつかってしまったので謝ったが、女性は何も言わず立ち去った。
ミッチェル「あの人、なんか臭くなかった?」
レム「うん、なんかね…ドブの溜まり水みたいな臭いしたね。」
後に2人は、この女性とある出来事を機に再会するのであった。
ミッチェル「なかなか事件起きないね。」
レム「そうだね。この街は平和だと言うことだね!」

レム「あっ!」
ミッチェル「どうしたの?」
レム「ジャックくんだ。おーい、ジャックくーん!」

歩道の反対側をジャックが、ハァハァ息を切らせながら走っていた。塾に遅れそうなのだ。
レム「無視されちゃった・・・。」
ミッチェル「多分、何か急いでたんだよ。」
レム「なるほどね。」

ジャックの通う塾は駅前近くの7階建ての古いビルの中にあった。
ビルの中に入りエレベーターに乗る。その後に続き、女性が乗ってきた。
ジャック「何階ですか?」
ジャックが女性に聞く。ところが女性は
女性「あたしを死去扱いしないで!あたしを死去扱いしないで!
何か呟いていたので、ジャックは相手にしないことにした。
ジャックは女性が手にポリタンクを持っていることに気が付いたが、特に気にしなかった。
女性は4階でエレベーターを降りて行った。
チャイムが鳴る直前にジャックは7階にある塾に飛び込んだ。
この日は算数のテストだったので、ジャックは遅刻せずに済んだことを安心した。
答案用紙が配られ、テストが開始された。

その時だ。けたたましいサイレンが鳴り響いた。
教室内がざわめいた。どうやら火災報知器が作動したようだ。テストが中断された。
すぐに教師がジャックたち生徒を非常口階段へと誘導した。
ところが・・・。
突然、爆音が響き渡り、ジャックらはよろめいた。
爆発の起きたのは4階のオフィスからだった。
ビル自体が古かった為、非常口階段が崩落した。
クマの生徒「どうしよう!僕たち逃げれないよ!!」
ネコの生徒「うわぁー!ママーッ!!」
絶対絶命の状況にパニックになってしまう子や泣き出してしまう子がいた。
だが、ジャックだけは違った。
ジャック「クソッ・・・!テストの為に毎晩遅くまで勉強したと言うのに・・・!!このままじゃ、父に怒られてしまう・・・!」
ジャックは教室に戻ろうとした。しかし。
オオカミの教師「ジャックくんっ!」
教師に腕を掴まれ、動きを止められてしまった。
ジャック「離してください!ボクは今日のテストでいい点を取らなければ、いけないのです!」
教師「今はそれどころじゃないでしょ!今は命を優先しなさい!」


ミッチェル「パトロールも飽きたし、帰ろうか!」
レム「うん。」
その時、消防車数十台とパトカーがサイレンを鳴らしながら猛スピードで走り過ぎて行った。
レム「何かあったのかな?」
ミッチェル「行ってみよう!」
レムとミッチェルが消防車とパトカーの向かった方向へ来ると、ビルの前に野次馬が集っていた。
2人が上を見上げると、ビルの窓から黒煙がモクモクと出ていた。
ミッチェル「このビルって・・・。」
レム「確か、ジャックくんの通ってる塾が入ってるビル・・・。」
ミッチェルがビルに近づくと
警察「危ないから離れてください!!」
ミッチェル「中に友達がいるんですっ!!」
警察「キミの友達はすぐに消防士さんたちが救出するから、大丈夫だ!」
と、その時だった。地面が大きく揺れたかと思うと、ビルの窓ガラスやコンクリート片が降ってきたではないか。
「ビルが崩れるぞー!!」
誰かが叫んだ。更に悪いことに・・・。
ビルが再び爆発を起こしたのだ。
ミッチェル「ジャックくーん!!」
レム「ミッチェルくん!危ないよ!」
ミッチェル「ジャックくんが・・・!ジャックくんが・・・!」

数時間後、火は消し止められ、ビルの崩落は防げたものの、ビルの中にいた人たちは誰一人、助からなかった・・・。
ビルの前にはテレビ局の中継者やマスコミ関係者が多く集まってきた。

その翌日、この事件はテレビのニュースで長期間、報道された。
そして、学校でも。ジャックの訃報をクラスメイトたちは担任から知らされ、ほとんどの生徒が授業を受けれる状況では無くなってしまった。

ミッチェルはこの事件を起こした、顔の見知らぬ犯人を憎んだ。
レム「ミッチェルくん・・・。」
ミッチェル「うっ・・・!ううっ・・・!」
レム「泣いてばかりいたら、天国のジャックくんが悲しむよ・・・。」
ミッチェル「ボクは犯人が許せないよ。なんの罪もない人を死なせて・・・。」
レムはそれ以上は何も言えなかった。
数日が経ち、事件のあったビルは更地にされ、献花台が設置された。
ミッチェルとレムもジャックの冥福を祈る為、訪れていた。
レム「ボクのお家で遊ぼう・・・。」
ミッチェル「うん・・・。」
この日は「魔法少年ラビー」の放送日だった。
この日の放送内容はラビーが時間を戻す能力を使うストーリーだった。
それを見て、レムはあることを思いついた。

レム「ミッチェルくん…。魔法で時間を戻すことできないかな・・・。」
ミッチェル「そうだ!それだよレムくん!時間を戻して、事件が起きる前に戻せば良いんだ!」
レム「そうすればジャックくんや、他の人たちも助かるかも・・・!」
ミッチェルは早速、今回の放送の録画を見返し、該当する呪文をメモした。
ミッチェル「えっと・・・ここだ!『レドモヨンカジ』・・・!!」

呪文を唱えると辺りの視界がぼやけた。
気がつくと、ミッチェルはあの日の商店街にいた。
レム「・・・チェルくん!・・・ッチェルくん!ミッチェルくんったら!」
ミッチェル「えっ?あっ、レムくん。」
レム「さっきから呼んでるのに、どうしちゃったの?」
ミッチェル「レムくん、ジャックくんの塾に行こう!」
レム「えっ?あっ・・・!」
ミッチェルはレムを引っ張って、ビルへと向かった。

ジャック「急いでくれよ・・・!ノロマなエレベーターめ!」
ジャックは時計を見ながら、イライラしていた。
ミッチェル「ジャックくん!」
ジャック「あれ?ミッチェルくんにレムくんまで。どうしたんだい?」
ミッチェル「ジャックくん!逃げて!このビルが爆発するんだ!」
ジャック「な・・何を言っているんだ!キミは!!」
ミッチェル「いいから早く!」
ミッチェルがジャックの腕を引っ張る。
ジャック「やめたまえっ!」
すぐに振り解かれてしまった。
ジャック「全く!」
ジャックがエレベーターに乗り込むと、女性が乗ってきた。
レムは何かに気がついた。
レム「ねぇ、ミッチェルくん。あの人・・・。」
ミッチェル「うん!怪しいね。」
レム「なんでポリタンクなんて持ち歩いてるんだろうね。」
ミッチェルはあの女性に見覚えがあった。

あの日、レムがぶつかってしまった女性だったのだ。
ミッチェル「あの時と同じ臭い・・・。止めなきゃ!」
エレベーターが4階で停止したのを確認すると、ミッチェルは階段を上った。
レム「どーしたの?ミッチェルくん!?」
ミッチェル「あの女の人は4階に何かを撒いて、火を付けたんだ!
4階のフロアは殆どが空き状態になっており、人が入ることも少なかった。
女性「ヒヒッヒッ・・・あたしをあんな目に遭わせた罰よ!思い知るがいい!」
女性は部屋にガソリンを撒き始めた。
ミッチェル「やめるんだっ!」
ミッチェルが叫んだ。
女性「おやっ?ここは子供が入ってきて良い場所じゃないのよ。分かったら早くお家に・・・。」
ミッチェル「お前がガソリンを撒くのをやめるまで帰らないぞっ!!」
女性「生意気な小僧ね。」
女性は突然、人差し指でミッチェルを吹き飛ばした。
ミッチェル「あぐっ・・・!!」
女性「おやぁ?あんた、魔法が使えるようね?」
ミッチェル「くっ・・!なぜそれを?」
女性「あたしも使えるからさ!あんたが魔法を使えることくらい、お見通しさ!雷に打たれたんだろ?」
ミッチェル「そうさ!ボクは前の世界で友達を助けられなかった!だから、友達を助ける為に過去の今日に戻ってきたのさ!」
女性「あーら、友達思いねぇ〜。自己紹介がまだだったわね。あたしはジュリアンナ。このビルのオーナーなの。」
ミッチェル「な、なんだって!?オーナーなら、どうしてビルに放火なんてするんだっ!」
ジュリアンナ「憎いからよ!」
ミッチェル「憎い?」
ジュリアンナ「そう。ここの塾に通うガキ共は、あたしの体型を見るなり「ブタ」だの「ひょうたん」だとバカにする。ある日、あたしは1人の男に濡れ衣を着せられたの!」
ミッチェル「ある男?」
ジュリアンナ「ジャックとか言うガキの父親よ。」
ミッチェル「ジャックくんのお父さんに!?」
ジュリアンナ「あたしは昔、ガキの父親の下で働いてた。それがある日、そいつはあたしが会社の金を横領したんじゃないかって、家にまで来て責めた!」
ミッチェルは黙って、話を聞いた。
ジュリアンナ「それから間もなくして、あたしは横領の罪で逮捕された。家族も友人も全て失った。あの男のせいでねっ!
ミッチェル「このビルはどうやって手に入れたんですか?」
ジュリアンナ「このビルはあたしの祖父が持っていたビルなの。それを母に、母からあたしに受け継がれたの。」
ミッチェル「ふーん。」
ジュリアンナ「そして、このビルにはたくさんの店舗が入ったわ。学習塾も入ってきたわ。そして、復讐するきっかけができたの。」
ミッチェル「きっかけ?」
ジュリアンナ「なんと、あの男のガキ、ジャックがこのビルの学習塾に通ってたのよ。あたしは考えたわ。あの男にも何かを失う苦痛を味合わせてやろうとね。」
ミッチェル「横領は結局あなたがやっていたんですか?」
ジュリアンナ「いいえ、あたしではなかったわ。なんとあの男、会社の金を愛人に貢いでたの!」
ミッチェル「ジャックくんのお父さんが・・・愛人に。」
ジュリアンナ「あなたなら分かってくれるわよね?前の世界で友達を失ってるんだからさ!」
ミッチェル「だからって・・・尊い命を奪って良い理由にはならない。あなたは間違ってる。」
ジュリアンナ「なによっ!これだから男ってのは・・・。」
ジュリアンナは臭い息を吐きながら唸り声を上げた。ジュリアンナは醜い姿の化け物に変身した。
ミッチェル「うわぁぁぁ!!!!」
ジュリアンナの目から出たビームでミッチェルの衣服が燃えてしまった。
ミッチェル「キャッ…!!//////////
そして、ミッチェルは巨大な手に掴まれしまった。
ミッチェル「は、離せ・・・醜い化け物め!!」
ジュリアンナ「あたしを化け物扱いするなぁぁぁ!!!」
ミッチェルはぶん投げられた。
ミッチェル「イテテッ!お尻が擦り剥けちゃうよ!」
ジュリアンナ「ブヒヒヒ・・・じゃあアタシが傷を舐めてあげるわ!」
ジュリアンナは再びミッチェルを掴むと、長い舌でミッチェルのアヌスを舐め始めた。
ミッチェル「やんっ、やめっ・・・あっ、あんっ!!あんっ!!」
ジュリアンナ「ほれほれ!魔法が使えるんなら、あたしをやっつけてみなさいよ!!」
ミッチェル「くっ・・・!!」
ジュリアンナ「あーら?いいモノ持ってるじゃない!こっちも責めてあげるわ!」
ジュリアンナはもう片方の手でミッチェルのペニスをシゴき始めた。
ミッチェル「いやんっ、そこは・・・だめっ・・・ああんっ!!イッちゃう・・・。あっ・・・イクッ!!」
ミッチェルは精液をジュリアンナに放出した。突然、ジュリアンナが金切り声を上げた。
ジュリアンナ「助けてくれっ!目がー!!目が焼ける!!!」
ジュリアンナはドロドロに溶けて液体へ化したかと思うとすぐに蒸発して跡形なく消えてしまった。床に残ったのはミッチェルのおびただしい量の精液だけだった。
ミッチェル「・・・!!?」
レム「ミッチェルくんっ!!」
レムが階段を上って、やって来た。
ミッチェル「レムくん。」
レム「あれ?女の人は?」
ミッチェル「奴ならボクが倒したよ。精液でね。」
レム「えっ精液?魔法じゃないの?」
ミッチェル「ボクもそう思ったんだけどね・・・。」
レム「そんなことより・・・。」
ミッチェル「どうしたの?」
レム「ミッチェルくんの・・・大きすぎるよ///////
ミッチェルは顔を真っ赤にした。

翌朝
ミッチェルが教室に入ると、ジャックとレムが何やら口論していた。
ミッチェル「どうしたの?」
ジャック「あっ、ミッチェルくん。丁度いいところに。レムくんを保健室に連れて行ってくれたまえ!!」
ミッチェル「どうして?」
ジャック「レムくんがおかしなことを言うんだ。」
ミッチェル「おかしなこと?」
ジャック「ボクが塾でテスト中にビルが爆発して、ボクが死んだとか、ミッチェルくんが過去に戻って、ボクを救ったとか。」
レム「本当なんだって!ミッチェルくんは魔法を使って過去に戻り、キミを救ったんだ!」
ジャック「いい加減にしてくれ・・・ボクは昨日のテストで疲れてるんだ。」
ミッチェル「本当だよ。」
ジャック「キ、キミまでおかしなことをっ!」
ミッチェル「キミのことを浮かせてあげるよ。ケッハモヌカゥケッハモヌカウ」
ジャック「・・・・。」
レム「・・・・。」
ミッチェル「・・・・。」
ジャック「浮かばないぞっ!」
ジャックが机を叩く。
ミッチェル「う〜ん・・・おかしいなぁ。」
ジャック「おかしいのはキミ達の頭だろ、もうほっといてくれ!」
レム「あっ!ミッチェルくんのおでこ。」
ミッチェル「ボクのおでこが、どうかした?」
レム「稲妻の傷が消えてる・・・。」
ミッチェル「ウソッ!」
ミッチェルはカバンから手鏡を取り出し、おでこを映した。
ミッチェル「ホントだ。傷が消えてる・・・。」

ミッチェルは魔法少年からごく普通のウサギの少年に戻っていた。

ミッチェル「(魔法は使えなくなっちゃったけど・・・事件も阻止できたし何より、ジャックくんが生き返ってくれたんだから良かったよ。)」

The End

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